平成28年10月15日(土)に第3回 精考会支部岡山大会を開催いたしました。
この度は、精神病院を廃止した国として知られるイタリアの精神保健改革の最初の20年を描いた映画「むかしMattoの町があった」を上映しました。精考会主宰の秋田氏にもお越しいただき、精神病院に関する日本の今と未来についてのお話を伺いました。
映画『むかしMattoの町があった』とは
イタリアの精神科医フランコ・バザーリアが精神病院を廃絶させるために尽力した、1961年から精神病院廃止法(別名バザーリア法)を成立させた1978年までを描いた作品です。「Mattoの町」とは、イタリアで「精神病院」を意味する言葉です。
イタリア国営放送RAIと映画会社Ciao Ragazzi!が制作したこの映画は2010年にイタリアで放送され、21%以上もの高視聴率を記録しました。
現在この映画はヨーロッパ各地・ブラジル・アルゼンチン・トルコ・イラン・そして日本で自主上映運動が展開されています。
感想とまとめ
精考会支部岡山 株式会社イケル 山下秀男
精考会の3回目の例会を10月15日(土)に岡山旭東病院で開催しました。このたびは、イタリアの実話に基づく映画鑑賞です。
映画は、いろいろと考えさせるとことが多く、深い学びになりました。伝えたいものが映像で印象的に訴えることで、より現実的に捉えることができたのではないでしょうか。映像の力を感じながら、日本の社会に置き換えて、我々が何を行動するべきかを考えていくことの重要性を感じます。
この度の例会は、岡山旭東病院の院長をはじめスタッフの方に活動を理解いただき、協力いただけたことを嬉しく感じました。多くの方にこの活動を理解いただき、また、活動に対してのご意見もいただきながら、継続して活動していきたいと思います。
映画を鑑賞し、精神障害の患者を誤った偏見で見ていることの恐ろしさを感じました。
精考会では「患者の弱点が障害ではない、暮らしにくい社会にこそ障害がある」のだと意見が出てきます。正しい情報、必要な情報を伝える活動を引き続き頑張っていきたいと思います。
精考会支部岡山 株式会社イケル 新入社員一同
私たち新入社員3名は初めて精考会に参加しました。
今まで、ホームページや社内の方からのお話でしか知らなかった精考会に実際参加することで、具体的な活動・雰囲気などを知ることができました。
上映映画は、精神病院や精神疾患、更にそれを取り巻く環境など、実際にあったことをもとにして描いたもので、生生しいような、とても考えられないフィクションを見ているような感覚でした。
上映後、会員の皆様の感想や考えを聞き、精神科についての日本の現状について教えていただき、精考会の活動や、自分の身の周りに起こり得る事実について深く考える機会になりました。