精考会とは

ごあいさつ

一般に、障害とは、ハードルだと考えられていないでしょうか。つまり渋滞に巻き込まれた時には前の行列の車が障害であり、結婚を反対する親が障害となる、という具合にです。
つまり障害とは、自身ではなく、外部の抵抗勢力のように感じていないでしょうか。また、自身の内部要因としての心理的障害、自信のなさや抵抗感等が障害だと考えていないでしょうか。

ところが、障害とは「個性」だと話してくれた恩師がいます。支援の必要な「個性」であると教えられました。
様々な業界で成功している人々がいます。彼らは精神や発達過程に障害を持っている人でした。
彼らの「個性」は、一般的に評価されず、埋没していることが多く、少し磨いてみると、並外れた能力につながることがしばしばです。
顕在化している部分のみに注目して「障害」と決めることは、社会にとっての大きな損失です。
彼らは自身をアピールできないだけなのです。ご本人さえも気づかずにいる能力が育つことがある。まさに「個性」といえると思います。

人は多かれ少なかれ、何らかの支援を受けて育つと思います。親の支援や恩師の支援、様々な人々から恩恵を受けることは世間の常識です。
「精神保健医療の在宅促進を考える会」(精考会)は、精神障害があるから危険だとか、仕事の能力が無いと決めつける前に、本質を理解していただけるような取り組みをして、地域で協働するためにどのような仕組みや教育が必要かを毎月学び、検討している任意団体です。
囲まれた施設だから発揮できる能力と地域社会だから気づける能力があります。地域は当事者ご本人にとって、リスクはあるけれど個人の能力を一番発揮できる舞台であり、リハビリテーションになる環境です。
バリアフリー社会を築き、誰もが相互扶助として日本の社会を支えられるように、何らかの障害があっても地域で暮らせるように、包括的な仕組みのある社会に貢献できるように、精考会会員一同、研鑽を重ねています。

皆様のご理解をよろしくお願いします。

精神保健医療の在宅促進を考える会 代表 秋田 啓次


運営方針

基本方針

精神障碍者の地域移行を促進するために、危険視思想等の精神障碍者に対する偏見を払拭し、地域社会において精神障害があっても地域生活を自立して過ごすことができるように、精神障害に対する理解を啓発し、支援の方法を考え提案する。
精考会は地域社会を対象として、社会貢献の活動を行う市民団体であることを基本とする。

対象者(参加者)

広く民衆が活動する任意団体であるため制約を設けず、医療関係者、医療周辺業者、地域の方々、当事者、行政等々、精考会の運営方針に賛同して頂ける全ての方を対象とする。
参加者へのお願いとして、本年も1名の参加者を紹介してもらうこととする。

メリット・デメリット

デメリットは、“時間と交通費を費やす”ことが挙げられる。しかし、参加することで得られる知識や人脈、今後、国政に対する精神障碍者の地域移行を提唱していく活動を念頭に置いた組織運営、社会貢献意識の醸成等、精考会に時間を費やすことが有意義なものと認識できるのであれば、それはメリットとなる。